• 脳ドッグの流れ
  • 脳ドッグ検査内容
  • 脳ドッグコースと料金
  • 悩み・症状別

脳ドックコラム

2017年7月10日 月曜日

トリプタン製剤について2【注射】

pic20170710141512_0.jpg

こんにちは。陣の内脳神経外科クリニックです。

前回の記事に続き、頭痛治療で登場する「トリプタン製剤」の形状についてお伝えします。

 

【注射】

注射のメリットは何といっても効き目の早さでしょう。

実は日本で最初に発表されたトリプタン製剤が、2000年に注射薬として登場したスマトリプタン(イミグラン)でした。

 

注射を打って、約10分で痛みが消えることから、それまでにない画期的な頭痛の治療薬として、注目されたのです。

一方で、注射薬であることから、患者さんは発作時に病院に行って注射をしてもらわなくてはならない、という不便さもありました。

 

しかし、重症の片頭痛の患者さんや、群発頭痛の患者さんの中には、注射剤だけしか有効ではないという人も多く、注射をしてもらうために、病院に救急搬送されるケースも少なくありませんでした

 

一方、欧米では、すでに有用性が証明されている在宅自己注射用製剤が広く使用されており、日本頭痛学会などがこの在宅注射の早期承認を要望してきました。

 

これが2007年に承認され、在宅自己注射用キット製剤(商品名:イミグランキット皮下注3㎎)として使えることになりました。

意外に知られていないのですが、注射剤にも保険が使えます。

 

トリプタン製剤の注射では、この自己注射が普及しつつあります。

自己注射とは名前の通り、自分で行う注射です。

 

糖尿病の治療に使われるインスリン自己注射と似た注射ですが、それまで打った経験のない人がほとんどですので、最初は抵抗感を示す患者さんも少なくありません。

 

この注射はシリンジ内に1回分の薬液があらかじめ充填されている注射で、軽い力で押すだけで接種でき、痛みはほとんど起こりません

 

また、薬の副作用を心配する人もいますが、自己注射に含まれる薬剤の容量は1回あたり3㎎。同じメーカーの錠剤は容量50㎎点鼻薬は20㎎で、容量が最も少なく安全です。

 

内服薬はたくさん服用しても、腸管から吸収されるのはごくわずかです。

つまり、注射剤体に負担をかけない最少量で、最大限の効果を得ようという治療法です。

 

自己注射は一般的に、経口薬や点鼻薬が効かなかった場合に使う、いい方を変えれば、重症の患者さん以外には使われない特別な治療という風に思われがちです。

実際、医師も経口薬から始めて、段階的に使うケースが多いようです。

 

しかし、私は薬物乱用頭痛の方にはもちろん、片頭痛で中等症の患者さんに対しても、初めから注射剤を使うことが度々あります。

というのも、セロトニン性の片頭痛で発作時に吐き気をともなうような人では、まず、経口薬は効きません

気分が悪い中で、薬が効くのを待っている間は、非常につらいもので、これで効かなければ、わざわざ頭痛外来を受診した意味がないとさえ思ってしまうことでしょう。

 

患者さんが頭痛で医療機関を受診するということは、相当の苦痛で日常生活に困っているからです。

その苦痛をまずはできるだけ早く取り除いてあげるために、最適な治療法のひとつとして、トリプタン注射の役割は大きいと考えています。

 

 

福岡県春日市春日原北町3-63

陣内脳神経外科クリニック(0120-083-222)

 

福岡市中央区天神2-14-13 天神三井ビル 1F

天神頭痛クリニック(092-791-3985)



投稿者 医療法人陣の内脳神経外科クリニック